現在、近隣高校の3年生・2年生が、当法人施設で介護実習を行っています。
特に3年生は、翌春の卒業にむけ、即戦力となるような内容を中心に実習をしています。
特養等の介護サービス事業では、ご利用者様がその人らしく活き活きと暮らせるようなケアプランを作成し、それに沿ってサービスを提供しますが、3年生は、そのケアプラン(施設サービス計画)を実際に対象者を絞り作成する実習があります。
私たちは、日々のケア提供の中、笑顔ですごせるようにと、ご本人をいろんな角度からアセスメントし、ケアプランを作成しています。
芳生苑では、食事や外出の楽しみであったり、一緒に何かを作る事や生活リハビリなど、ご利用様ひとり一人の想いにきちんと応え、『スマイルプラン』と言われるサービスプランを考え提供しています。
(身体的な課題等については、日常のケアチェックで支援確認しています。)
サービスプランは、職員が思い描くように提供できるわけではなく、ご利用者様のその日の体調によって、計画したことの半分、時にはひとつもできないことが沢山あります。
それでも、私たちは、素敵な笑顔をもらうためにまた次のプランを検討するのです。
日々その繰り返しです。仕事は、なにか見返りがあるものではありませんが、うまくいかなくてもご利用者様と心がつながり感謝の言葉をいただいたとき、その言葉や様子が、喜びにつながり、「また、次の楽しみを計画しよう」と思えるのです。
ご利用者様は、やはり、大尊敬できる私たちの人生の先輩です。
私たちが、喜んでいただこうと作成したプランを、笑顔で受けてくれます。
私たちが失敗しても、一生懸命にやったことは受け止めてくれます。
その優しさと包容力は、さすがで、絶対にかなわない。色々な経験があるから今があるのでしょうね。
いつもありがとうございます。
今回、実習生は、対象ご利用者様に、プランターガーデニングや生活リハビリなどのプランを作成し実施しています。
上手くいかないことも沢山あるかと思いますが、実習で感じたことや自分自身の相手に対する想いを絶対に忘れないで、素敵な大人、社会人になってほしいと思います。
今は、失敗を経験として受け止められるほどの年齢ではないので、ひとたび困難なことがあると気持ちの切替が難しいかもしれませんが、いつかはそのことに気づいていけると思います。
福祉職に限らず、感情豊かに成長することは、社会生活の中でとても大切な事です。
相手の気持ちに立って考えられること、自分に不足していることは何か、自分自身の想いは何かをきちんと整理し表出できることは、どんな場面でも大切な事です。
成功体験ばかりが、人を成長させるわけではありません。紆余曲折があるほうがより人間性を高めることができるのではないかと思います。
私たちは、素直に無垢の心で他者と接する実習生から、教えられることや気づかされることが沢山あります。これからも、大切な外部の目の一つとしていろいろな方の実習を受け入れしたいと考えています。
大人になっても感情を上手く表出できずにコミュニケーションをとるのが苦手だという方は、沢山おられます。まわりから見ると、無関心と受け止められ、誤解を受けることがあります。
私たちは、現在『動きだしはご本人から』で、ご利用様を知る、相手を知る、気持ちを知ることなどで、介護実践をすすめています。
実践成果として、これまで自分の想いを上手く表現出来ずにいた職員が、自分の言葉でご利用者様への想いを述べ、プラン作成につなげることが出来るようになってきています。
私たちは、これからも他者に対して『心はやさしく、自分自身の気持ちは強い人』でありたいと思います。
実習生の皆さんには、実習期間は短いですが、沢山の経験をさせてあげたいと思います
私たち職員とともに頑張りましょう
『心はやさしく、気持ちは強い人であれ』です!
(2019年7月5日)