12月10日(月)と17日(月)の両日、和寒小学校3年生児童25名の皆さんが、校外授業で訪問され『ともに生きる』と題して、地域の高齢者とのふれあいで人と人のつながりの大切さや思やりの心を育もうと、自分たちが考えた思い思いの方法で、芳生苑のご利用者様たちと交流を深めました。
福祉の職場を知る!
12月10日の第1回目は、施設内を見学しながら、職員にインタビューし福祉のお仕事について学び、初めて見る施設の暮らしについて、興味津々で、生活相談員の説明に聞き入っていました。
相談員は、将来、こんな仕事についてみたいなと思っていただけたらすごく嬉しい!とはりきって説明していました。
子どもたちは、ご利用者様と直接いろいろなお話をしながら第2回目交流の構想を練っている様子でした。
お年寄りとお話しするのは、初めての児童もいて、なかなか伝わらないことに困惑していましたが、それでも方法を変えどんどん色々な方とお話しし、誰もがとても積極的に関わりを深めていました。
児童たちは、子どもの目線で高齢による身体的な不自由さや、精神的な不安などを屈託なく、ご利用者様にどんどん伺っていきます。
私たち専門職は、はたして子どものようにバリヤーなく受け止めることができているのだろうかと、日頃のご利用者様との関わりに対し、思わず振り返って考えてしまう一日でもありました。
子どもたちと大交流会!!
12月17日の第2回交流会では、学芸会で発表したダンスを披露してくれ、そのあと自分たちが1回目の交流でお年寄りと話して一緒にやってみたいなと思ったゲームを手作りして持ってきてくれました。
先週、インタビューで充分リサーチ済みの子どもたちは、思い思いのゲームを抱えて、元気よく訪問してくれました。
ご利用者様は、子どもたちの元気いっぱい披露してくれた「USA」のダンスでエネルギーを頂いたあとは、いっしょに手遊びをして心も体も温まったようでした。
あらためて誰が教えたわけではないのに、紅葉のような小さな手で、手遊びをしながら、やさしくご利用者様の手を包む子どもたち。
1回目の交流で、「お年寄りは、耳が聞こえずらくなっているから」と、耳のそばでゆっくりお話しをしてくれる子どもたち。
指先が固くて上手にゲームができなくても、さりげなくお手伝いをしてくれる子どもたち。
こんなにやさしさにあふれた子供たちが沢山いることに、和寒町の将来捨てたもんじゃない、と強く感じた1日でした。
毎年、小学生の訪問を頂くたびに、子どもたちが秘めているその潜在的な力強さに驚かされます。
高齢者は、加齢とともにできないことが増えていくけれど、子どもたちは成長するごとに心も体も頭脳も色々な事を吸収していきます。
少子高齢化とあきらめる必要はなく、たとえ子どもの数が高齢者数より少なくても、ひとりの子どもの笑顔が、何人もの高齢者の心を癒してくれます。
成長する子どもたちのその姿が、どれだけ力になることか。
このようにみんなにやさしいまちづくりが広がっていくことを願ってやみません。
和小っ子から元気をいただいた芳生苑ご利用者様は、今年の冬は風邪にも負けず元気に過ごしていけると思います。
和寒小学校3学年児童25名の皆様、引率教諭の皆様2日間ありがとうございました。
これからも、このような校外授業を継続していただけたらと思います。また、遊びに来てくださいね。お待ちしています。