食事は、生活の中でも一番の楽しみでありますが、ご利用者様は、身体状況等により食欲が落ちてしまうことがあるため、普段から食事の提供方法を工夫しています。
芳生苑では、見た目やにおい、味、そして雰囲気からも食欲を増すことができるようにバイキング等の行事食、ホットプレート料理など、食事じたいを楽しめるよう提供しています。
そして、どこの施設でも同じだとは思いますが、法改正後により施設の重度化がすすみ、普通食ではなく個人に合った食事形態でなければ、摂取が難しいという方が増えてきました。
ですが、刻み食やペースト食などの原形をとどめない形態だとどうしても、食事の意欲は低減します。
提供する食事は、なるべく実際の形に近づけて成型しています。
施設によっては、プリン食、ソフト食など大変工夫して提供されているところが多くあります。
芳生苑では、独自におかゆ寿司などを作って喜んでいただいてはいるのですが、副食すべてが都合の良い形にはならず、素材がまったく分からない状態になることもあります。
介助する職員は食べていただく際にきちんと説明していますが、ご利用者様には「何を食べているのか伝わっていないのでは?」と、感じることがありました。
私たちは、いつも美味しいもの好きなものを沢山食べさせてあげたいと思っています。まずは、提供している食事の内容をきちんと伝えて、食事を素材からも楽しんでいただくこととしました。
食事検討委員会で色々検討し、管理栄養士から『今日のイチ押しポイント』として、献立に使われている季節感たっぷりの素材について、楽しくお知らせすることにいたしました。
入所者様からは、「わっさむは、キャベツが特産だよね」だとか、「甘いと書いてあるけど、キウイは酸っぱい、でも、身体にいいんだ」とか、配膳された食事の話題で、食がすすみます。
和寒町は、農業のマチなので、この時期は特に新鮮な野菜を提供することができます。
クマの心配をしながら(?そんな恐ろしいところにはいきませんが!)新鮮な山菜を採ってきてくださる職員さんもいます。
長年この地域で暮らしている入所者様のご自宅で食卓にあがっていたような素材を大切にしていきたいと私たちは考えています。
毎月のサービス担当者会議内では、こうした食事検討委員会の取り組みを確認し、他職種からいろんなアイディアをいただきながら、これからも楽しく美味しく食べることが出来るようすすめていきます!